ミドルスペックGTX960とGTX760の完全比較
このミドルスペックグラフィックボードの新旧対決をしてみましょう。よく比べられる二つのグラボなので興味のある方も多いと思います。楽しんで読んでいただけるとうれしいです。
価格
GTX960
26,000円程度(2015年2月28日時点)
GTX760
23,000円程度(2015年2月28日時点)
結果
価格部門では3,000円安いGTX760に軍配が上がります。意外とこの3,000円という金額はミドルスペックでは大きいように思います。
基本性能
GTX960
○ ブーストクロック 1127 MHz
△ メモリ 2GB
× シェーダプロセッサ数 1024基
○ 演算ユニット 8基
× テクスチャユニット 64基
× メモリインタフェース 128bit
○ メモリクロック 7010MHz相当
× メモリバス幅 112.2GB/s
○ 消費電力 120W程度(220W程度)
GTX760
× ブーストクロック 1033 MHz
△ メモリ 2GB
○ シェーダプロセッサ数 1152基
× 演算ユニット 6基
○ テクスチャユニット 96基
○ メモリインタフェース 256bit
× メモリクロック 6008MHz
○ メモリバス幅 192.3GB/s
× 消費電力 170W程度(260W程度)
結果
基本性能は一長一短こそあれど同等と言ったところです。GTX960はGTX760の苦手分野をいい意味であきらめて、得意分野を伸ばしているのが特徴です。変にバランスを重視するのではなくこういった偏りを持たせているところに好感がもてます。
その他
GTX960
○ 静音、冷却性能 優れている
○ ベンチマークのスコア 14500
× 4K解像度時の処理能力
GTX760
○ 静音、冷却性能 優れている
× ベンチマークのスコア 14000
× 4K解像度時の処理能力
結果
その他の項目で異なるのはベンチマークの数値になりますが、大きな差がなくほぼ同等と言えます。
結論
現行モデルで最新のグラフィックボードとなるGTX960とGTX760は性能に大きな差はありませんが、もしもどちらかで悩んでいるのであればGTX960を選択しましょう。
GTX760は苦手な分野もハッキリしているので器用貧乏な時もありますが、バランスに優れています。TERAやFF14などの負荷の高いゲームでは処理性能に差があるためGTX760のほうがいいかもしれません。最も、負荷の高いゲームをプレイするのであればハイスペックなグラフィックボードを選択するほうが賢明と言えます。
一方でGTX960はバランスよりも長所を伸ばした形になっています。標準的なゲーマーの環境に特化している2つの「60番」の中でも、GTX960はGTX760に比べて細かく見ていけばベンチマークのスコアでも500程度離していて、通常のゲームではGTX960に分があります。安定性も高く安心して使用することができるので、TX960は賢い選択と言えるでしょう。しかし、苦手な分野では下位モデルにも劣ることもあります。例えばフルHDを超える高解像度には不向きです。このことは頭に入れておくとよいでしょう。
また、現行モデルということでGTX960のほうが入手しやすくコストパフォーマンスも高いと言えます。冷却性能や静音性はミドルクラス特有の高さがあり、環境を選ばないという特徴も持ち合わせているのは魅力的です。低価格で高いパフォーマンスを有するGTX960は今後フラグシップとまではいかなくとも、中心的ナグラフィックボードとなるでしょう。
備考
GTX960の得意分野と苦手分野
得意
- 負荷の高くない場面
- 負荷が高くても処理速度を求められない場面
苦手
- フルHDを超える高解像度
- 負荷の高い場面
GTX760の得意分野と苦手分野
得意
- 処理速度を求められる場面
- 負荷が一定している場面
苦手
- フルHDを超える高解像度
- 負荷に波がある場面