GTX1070の評判とレビュー

GTX1070は、10シリーズ屈指のコストパフォーマンスを誇り、GTX980Tiと同等以上の性能を持つグラフィックボードです。当然GTX1080のような圧倒的な性能を持っているわけではありません。しかし、ウルトラハイエンドモデルのエントリーモデルとしては贅沢な一品となります。

価格はGTX980程度で、性能はGTX980Tiと同等以上ときたらやはりお得と言わざるを得ません。TITAN Xに及ばない場面こそありますが上回る場面もあるので、実質TITAN Xと同等とも言えます。このグラフィックボードを活かすには、GTX1080と同様に4K解像度であることがほぼ必須となります。フルHDであれば確実にオーバースペックとなるでしょう。

GTX1080とのコストパフォーマンスの違いは、アスク税の差が大きく影響しています。GTX1080の北米価格は$599でGTX1070の北米価格は＄449。ですが、実際に日本ではGTX1080が10万円を超えてしまいました。そこにきて、GTX1070は5万円程度です。ほぼ北米価格そのままとなったこともあり非常に人気が出ました。

CUDA Coreは1920基でGTX1080と比べると全体的に劣りますが、省電力性には長けています。また、GPUメモリはGDDR5Xではなく9シリーズ同様にGDDR5となっています。

TITAN Xと比べると、CUDA Coreなどの部分は劣ります。ただ、ベースクロックに関してはTITAN Xが1000MHzなのに対し、GTX1070は1506MHzとなっています。当然ブーストクロックもそれなりの差があるため、処理速度に大きく影響を及ぼしています。この部分だけが重要ではないということは理解しておく必要があります。

内部構造的にTITAN Xのほうが優れているのに処理速度は上回ったりするのは、このベースクロックやブーストクロック、そしてメモリクロックの恩恵でしょう。メモリバス帯域幅は結構劣るので、ここがネックになるのではないかとGTX1080登場前から言われていました。

GTX1080はGDDR5Xであるから問題無いとされていました。しかしGTX1070はGDDR5です。このことから、バス帯域幅よりもクロック部分が重要であることが分かると思います。GTX1080よりも個人的なおすすめ度は高いです。

それは高すぎる性能は実用性があるとは言い難いからです。GTX1070も高すぎる性能と言えますが、まだGTX1080よりも扱いやすいのではないかと思います。

買い替え対象

これはかなり難しいのですが、まずウルトラハイエンドクラスを必要としているという前提があります。その時点でGTX980以下の高解像度に適さないグラフィックボードは買い替え対象となるでしょう。

難しいのはGTX980TiやGTX TITAN Xの場合です。消費電力で言えば、GTX1070はGTX980よりも低いのでおすすめです。ですが、例えばGTX970からGTX1070へ買い替えた場合と比べると、ウルトラハイエンドからウルトラハイエンドですから体感できる部分は少ないかもしれません。

そして、確かに優れた性能を持っていますが、正直買い替え対象はかなり少ないと考えています。現在ウルトラハイエンドモデルを所持している人は買い替え対象ではなく、今ウルトラハイエンドモデルを所持していない人が買い替え対象となるでしょう
。
非常に安易な結論かもしれませんが、高すぎる性能を扱いきるゲームはなかなか存在していません。今後、VRを含めてゲームは更に進化し、更に負荷と要求スペックの高いゲームが登場するかもしれません。その時のために購入するというのは決して間違いではないでしょう。

GTX1070を選択する場合は「ウルトラハイエンドモデルが必要」であることが最大の理由となります。誰しもにおすすめできるわけではありません。価格的にはもう一息で万人向けになりそうだったのですが…。

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